2013年10月16日水曜日

Я люблю Кисина.Соната Метнера.

キーシン様のCDで知ったメトネルのソナタ。

キーシン様のCDの中で私が最も好きな1枚です。
インタヴュー記事で、ご本人もお勧めのCDと知り嬉しく思います。

この曲の背景について語っておられます。

~以下引用~

(キーシン) : それは、1919年から1920年冬までのロシア革命の内戦期のことでした。
厳寒の気候に加えて、政局は波乱含みで、すべての人が混乱した時代の中で苦しんでいました。
メトネルと彼の妻は、ある友人の森の中の小屋に身を隠し、ジャガイモを食べて飢えをしのいでいました。
メトネルは毎日ジャガイモの皮を剥きながら日にちを数えていたのですが、そのような苦難に満ちた状況の中で、《回想のソナタ》は生まれました。
過ぎ去った日々、破壊され尽くしたロシア帝国、革命のために荒れ果てた故郷に想いを馳せ、未来に対するあてどない不安を抱えながら、劣悪な生活の中で真実の感情を吐露するように書いたのがこの作品です。
1920年1月のある寒い晩、彼は妻と友人の前で、この曲をアップライトピアノで初演しました。

~引用終わり~

確かに、曲全体が声を押し殺したような感覚で、静寂の中にぽうっと浮かび上がるような出だしも、その背景を想わせます。

この方の翻訳です。電子書籍で出版すると書いてありますね。楽しみです。
http://jasminium.blog45.fc2.com/

同じCDに収録されているスクリャービンも素晴らしいのです!
今のリサイタルでもスクリャービンを弾いていらっしゃるので、聴ける日がとても待ち遠しいです。

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